作り話は面白い。ただ、嘘はいけませんという言葉を何度も浴びているうちに自由な創作ができなくなってしまった気がする。
小学生の頃、ノートに書いた話は宇宙船に乗って知らない星に行くという内容だった。たどり着いた星は地球そっくりで出会う人もどこかであったような人ばかりだ。違うのは自分がまったく別の扱いを受けることで、実際は地味なのにひどく英雄扱いされるといったようなものだ。オチはなくそれだけだ。
当時よく読んだ星新一のショートショートや松本零士の漫画などの二番煎じだが、それでも書くこと自体が楽しかった。中高生のときも書いたが何か暗い内容だった。それでも作り話に興じることができたのは、ある意味恐れを知らなかったからだろう。
それがいまはいちいち自己点検が入り、書くこと自体に夢中になれない気がする。どこかで書くことは無駄なことだ。そんなことをしてもなんにもならないという考えを持ってしまうのだ。
創作は基本的には自分勝手であらねばならないのだろう。それが期限内に他者の要求にも沿う形で実現できる人がプロの作家になれるのだ。私にはその才はないがせめて駄作を臆面もなく書けるようにはなりたいと思っている。
