投稿者: Mitsuhiro

見えない何か

 見えない何かを伝えることは難しい。自分でも見ていないものの場合はもっと困難だ。しかしそれをやらなくてはならない場面は常にある。

 見たことがあることや、ものしか伝えられないのだとすれば、コミュニケーションの幅はかなり狭まる。ほとんどのことは聞き伝えであり、それを知識という名で納得している。知識を積むことは善なることで誰も躊躇いはしない。それを他人に話すことも知的営為とされる。

 ただ、未経験の知識は伝えることが難しい。伝えられても皮相なものになる。私はそんなとき幾分かの引け目を覚える。

 知ったかぶりはよくない。ただそれがなければ進歩はない。知らないことでも正しいと思ったことは伝えていくしかない。その根拠を補強する技を覚えなければならない。

気力

 何かをやろうとするときに気力というものが作用しているのは確かだ。言葉にし難いし、定量化も難しい。ただこれがないと体力があっても、感情的に安定していても何かを始めることができない。

 その理由を考えている。何かをしようとするとき、その自然な工程はまず心の中できっかけが生まれ、何かをしたいという衝動が起きる。それが脳に伝達され、器官に作用して行動に移るのだろう。実際にはもっと複雑でいくつもの分岐があるはずだ。

 ただ、最初の衝動が弱いとき、あるいは外発的なときに行動への移行がうまくいかない。それが気力のない状態なのかもしれない。主体的な生き方ができないとき、気力不足が起きるならば、それをふせぐ方法は絞られてくる。

爽やか

 俳句で「爽やか」は秋の季題だ。気温、湿度とも適度になるこの時期を示す言葉となる。今年はずっとマスクを着けて生活しているせいか、本当の爽やかさを実感できない。

 おそらく様々な不安が秋晴れを素直に味わえない原因になっているのだろう。どんな青空も白い雲も気持ちまで晴らすことは難しい。いや、もっと大きな風景写真を見なければならないのかもしれない。都会の切り取られた空ではなく、もっと大きな枠組の空を見なければ。

 私はどんどん視野が狭くなる呪いを掛けられているに違いない。そんなふうに考えている。秋は爽やかなはずだ。秋の力に期待したい。

アメリカ大統領は

 大統領選挙の開票が始まった。最近の世論調査ではバイデン候補がリードしているというがまったく当てにならないのは前回で証明済みだ。景気回復を国民の自尊心と結びつけて果敢に猛進するのか、弱者救済を考慮しながら多少の損失があっても協調を重んじるのか。アメリカ国民にとっては難しい選択だろう。どちらの候補にも大きな難点があるのも話を複雑にしている。

 日本では二人の候補を漫画ドラえもんの登場人物にたとえて紹介する報道がある。トランプ大統領はわがままで強引なジャイアンに、バイデン候補を優等生の出来杉くんだとするものだ。これは自国民にとってはある程度当たっているのかもしれない。ただ日本にとってはどちらの候補もジャイアンであることに変わりない。

 次なる大統領が何を目指し、何を要求してくるのか。その辺を見きわめながら手製のドラえもんにその場しのぎの機械を出してもらうしかあるまい。

文化の日

 日本では今日は祝日だ。文化の日という。この祝日は1948年に制定されているが、それ以前にも明治天皇の誕生日として祝日だったことがある。それが文化の日となったのは1946年11月3日が日本国憲法公布の日であったことと関係している。

 文化とは何かについては様々な定義がある。芸術のような高度に洗練されたものももちろん文化的なものであるが、本来人が集まって何かをするとき、そのやり方に一定の方向性があればそれが文化ということになるのだろう。何気ない行動や、日々のルーティンも文化の一つだ。

 文化とはその意味でいえば無自覚で繰り返されているものと言えるのかもしれない。だからその価値も気づかれにくい。気がつくのは自分たちとは異なる文化に出会ったときの違和感がきっかけだ。こんなやり方もあったのかという発見が文化を知るきっかけになる。

 日本人には周囲と同調しようとする心性があるとはよく言われる。周りに合わせることを幼いころから叩き込まれている。だから大きな変動は好まない。これが日本の現状打破を阻む大きな阻害要因だとい指摘も繰り返されている。特に産業界の人はそう言いたがる。ただ、その多くは印象批評的な言い方で本来のあり方を見ているのか分からない。日本の文化が必ずしも同調圧力の中だけでできているとはみなしがたいのだ。

 自国文化を考えるのは自分を見つめなおすいいきっかけになる。

Photo by Miguel u00c1. Padriu00f1u00e1n on Pexels.com

換気

 ウイルス感染対策の継続が呼びかけられる中で、少々困ったことになっている。暖房の問題だ。

 換気はウイルスの問題以前から必要なものであったが、常時換気となるとそれを補うための空調機の過剰な稼働が起きることになる。条件によっては機器の故障に繋がる可能性も考えられる。

 窓の開け方など工夫しなければならないだろう。寒さという新たな難問を解かなくてはならなくなった。

落葉

 紅葉の季節になり、やがてそれが宙に舞う時になっている。今日訪れた街の街路樹はユリノキで大きな葉が舞うさまは見応えがある。

 風に乗る様はそれぞれであり、中には瞬時静止するかのように見えるものもある。やがて止めた時間を取り戻すかのように激しく揺れ動く。そのさまは不規則で予測不可能だ。

 植物ごとに違った紅葉の仕方があるように、落葉の仕方も様々だ。それを見る楽しみは期間限定であり、いましか経験できない。

Blue moon

 一月に2度満月がある場合、2回目をブルームーンというそうだ。色彩とは関係なく、言語的な背景があるというが詳しくは知らない。月の満ち欠けの周期が31日より小さいのだから、この現象は周期的に起こるはずである。だが、数年に一度という頻度けらブルームーンを見ると運気か上がるとも言われているらしい。東京は晴れそうなので月にツキを託してみたい。

ハロウィン

 日本でハロウィンが大々的に行われるようになったのはそれほど遡らない。もともと幼い子供の行事として海外の事情に詳しい人たちによって幼稚園などで行われていた。その世代が大人になり、クリスマスまでの空白期を埋める商機として利用されるようになった。

 近年は大人の変身願望、もしくは憂さ晴らしの機会として、この行事が使われるようになった。本来の意味や目的はすでにどうでもよくなっている。こうしたことはこの国の得意な文化摂取であり、それ自体は特に問題はない。

 ただ、変身してもそれが仮装であるということを忘れては困る。化け物のメイクをしても本体は依然人間なのだから、その掟に従わなくてはならない。仮面のもとに免罪符を渡されたように感じていたら、それこそ本当の化け物なのかもしれない。

秋晴れ

 今日は心地よい晴天になっている。時にはこんな日があってもいい。何もしないでいたいがそうはいかないのが残念だ。