
楽器には様々な興味がある。こどもの頃から笛を吹くのが好きだった。中学生になってギターを始めた。どれも上手くはないが時々思い出したように再開したくなる。楽器を演奏し始めると暫く時間が経つのを忘れてしまう。この魅力はなんだろう。
世界の楽器の中には木や石、動物の骨や貝殻などをそのまま使うものがある。叩いたり擦ったり、息を吹き込んで音を出す。音階ははじめはなかった。叩くのものの素材によって音色が違うことが音階の発見に繋がったのかもしれない。
楽器の工夫が次々になされ、同じような音波を再現できる技術が生まれると音楽は公的なものになっていった。それを記号化して時空の拘束から逃れると音楽はコミュニケーションになっていった。
楽器の魅力はそんな根源に関係するのかもしれない。音に対する素朴な感動と、その感動が他者と共有できるという事実の喜びが理屈なしに文字通り響きわたる。誰かに聞かせることを考えていなくても、演奏するときは聞き手を仮想している。誰かに聞いてもらいたいという欲望がどこかにある。
楽器はその欲求を刺激し、しばしば成功に導く。演奏の旨さは関係ない。こう考えると楽器はコミュニケーションの道具ということになる。






