文章を書くという癖

 文章を書くのが好きになったのはいつからだったろう。夏休みの絵日記の類は葉月晦の作になっていた。おそらく日記というものは苦行以外の何物でもなかった。それがブログ書きになっているのはものすごい皮肉な笑い話だ。

 長い文章を書いたのは旅行したときの印象を書き出したことだと思う。図らずも私の日記は紀行文から始まっている。特別な体験は文章に残したくなるというのが自然の成り行きなのだろう。どこそこに着いたとか、何を見たとか、そういう他愛もないことを書いていた。

 ネット時代になってブログという存在に気づいてからは日記というよりは随想を書くようになった。それもこの二十数年の間で少しずつ変化して今の形になった。いまや生活の一部であり、特別な経験がなくてもよくなっている。

 私の場合はこれが存在の自己確認手段の一つであり、明日もまた同じ行為をすることを何となく目標として考えている。すでに癖であるともいえそうだ。

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