夏休み、その後で

 児童、生徒の皆さんにとっては夏休みのただ中だ。暑すぎるのが問題だし、熊本の被災地の皆さんを始め、ここ数年で起きた様々な災害の被災者のことを考えると簡単には言えないが、子どもたちにはこの夏にしかできないことをやってほしいと願う。

 私にとって夏休みは転校先のまだ友だちが少ない中で過ごすことが多かったときだ。小学校で3回はそうだった。父の事例が7月半ばに出て、その後引っ越すことになったので、それまでの友には別れを告げず、見知らぬ土地に連れて行かれた。それでもその頃は順応することばかりを考えていたわけでもなく、結果的には流れに身を任せていたのだろう。

 いわゆる転校生いじめも経験したが、幸いにも私の場合は長期化することはなく、むしろその異質性から珍重されることが多かった。転校は試練ではあったが、子ども社会を生き抜くための基礎体力を形成してくれたことは確かだ。付き合い方の濃淡の重要性を小学生にして知ってしまった。

 実際に新しい学校に行くのは9月1日だったが、その前から近所の子どもと遊ぶこともあった。1人でゴムボールを弾ませていたら、おいと声をかけられて遊ばないかと誘われたこともある。近くの公園でハンドベースをしたり、何とかという変則鬼ごっこをして日々を暮らした。学校が始まったら、クラスが違うか何かの理由で疎遠になったのはなぜだろう。

 夏休みは子どもにとっての試練の時間ではあったが、今となっては貴重な社会勉強の期間であったと想起するのである。

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