秋の夜の雨景

 今日もほぼ一日中雨で、時折強めに降った。ここ数年は梅雨が控えめであったが、今年はその分の精算を秋雨前線が果たしているかのようだ。日が沈めば雨に揺れた街の、僅かな植え込みに宿る秋の虫たちは日々勢いを得て、蕭然とした雨景に華を与えているものの、やはりそこには寂しさを伴う。

 いろいろな日常の雑事に心身を擦り減らして、疲労の極致に差し掛かろうとするとき、これは秋のせいなのだという弁明が立ち上がる。そうだ、季節がなせることなのだ。そう考えて通り過ぎる。

 秋の夜はさすがに傷心を掻き立てる。肌寒くなった身体感覚が心象にまで及ぶ。その実感が起きるのも、間もなくなのだろう。気持ちを整理するために書いているのだが、それほど甘くはないようだ。

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