台風接近中

 今度は台風が近づいている。天災の多い国なので特に驚くべきものではないがやはり、緊張感は否めない。時折感じる軽い頭痛はこのためなのかなどと考えるがおそらくこれは思い込みだろう。

 ここ数年台風の直接的な被害を私の住む地域では受けていない。だからこそ油断が生まれているように感じてしまうのである。交通機関が止まったり、来るべき物資が滞ったりしたとき、私たちは危機感を覚える。そういう差し迫った脅威がなければ危機は見過ごされ等閑視される。交通機関の方がリスク回避を考えており、被害が出る前に運休を告知することがしばしば見られるのが昨今の状況である。

 いつ嵐が来るか分からない。どの程度どんなふうに私たちの日常を壊すのか全く予測がつかない。究極の危機、限界状況にならなければ、私たちの意識はなかなか変わらない。すでにいくつもの天災を経験してきたものにすら、油断は蔓延している。さらにこの傾向が続けば、世の中微細な変化は無化されることになる。

 次第に強くなってゆく雨足にいろいろな記憶が呼び覚まされる。どうか何事も起きませぬよう。

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