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傘袋の文字

 百均で買った傘袋は意外に役に立っている。電車通勤途中、しかも混雑している路線を利用している私にとって濡れた傘の扱いは厄介なのだ。厚めのビニール生地でできている傘袋は防水性があり、濡れた傘を入れられ、そのままリュックのサイドポケットに入れられる。

 この傘袋には文字がプリントされた生地が縫い付けられている。もっと自分らしく、雨の日には晴れの日とは違う何がある、といった内容である。この手の文字は模様として考えられているので大抵無意味なものが多いが、この傘袋の「メッセージ」はなかなかいい。

 晴雨も運不運もあざなえる縄のごとし、何がよいか悪いかは簡単には決めつけられない。

眼鏡屋のこだわり

 ものに対するこだわりはほとんどなく、ブランド品に固執する発想自体に疑問を感じてしまう私だが、眼鏡に関しては妙なこだわりがある。町には安価ですぐにできる眼鏡の量販店がある。たいていは海外製のフレームとレンズだが品質的には悪くはない。しかし、ものを見る目の補助道具としてはやはり日本の製品を使いたいなどとなぜかナショナリズムが発動してしまうのだ。

眼鏡

 私の眼鏡のフレームにはいちいち日本製、鯖江生産を示す文字が入っている。私のような頭の固い人間には訴求力がある印字だ。ただ、こうしたことがちょっとした安心感と根拠のない矜持を生み出しているのだから、量販店の倍以上の価格を払っても買ってしまうのだ。ものを買うというのはこういうことかもしれない。ただ、裕福ではない私は買ったものを極力丁寧に扱って出費を抑えることに努めなくてはならない。

 ひいきの眼鏡屋には時々、フレームのゆがみを直してもらいにいく。いまのフレームにしてからはほどんど曲がらなくなったので実はあまり意味がない。次の眼鏡を探すということを建前として眼鏡店のにぎやかしを引き受けている