子どもの頃、突然ブームが起きてその後忘れてしまったということがいくつもある。熱しやすく冷めやすい。それは若さの特権でもある。冷めるといえば、その一つに冷菓づくりがある。
冷蔵庫で作る氷を家庭用の削氷器を使ってかき氷を作ることは我が家ではかなり前からやっていた。シロップも普通に売っていたから、ヒット商品だったのだろう。そのときの記憶からかき氷は安価なデザートという先入観ができてしまい、最近の売っているかき氷の価格には驚く。素材も製法も家庭で作ったものとはまったく異なるのは分かっているのだが。
ゼリー、シャーベット、ババロアなどは簡単に作れる素が売っていて、それでよく作った。今よりも冷蔵庫が小さく、性能も低かったせいだろうが、親は子どもが勝手に扉を開けるのを嫌った。すぐに閉めるよう厳しく言われたことも覚えている。
ほぼ火を使わずにできるこうした夏のデザートは子どもにとっては自分でできる料理だった。さまざまな失敗と、試行錯誤の中で食べ物を作ることの楽しさと難しさを知った気がする。今でもそんな子どもはいるのだろうか。
