
今年の旧暦3月3日は、4月3日だそうだ。それなら桃の花も頃合いだろう。ひな祭り以前にこの日は禊の呪術が行われた日であり、宮中では曲水の宴が開かれていた。
平城京左京三条二坊宮跡庭園にはかなり前に訪れた。その頃は発掘したままの形であったが今は本当に水が流れているらしい。文字通りの曲った複雑な流路を見て深く感動したことを覚えている。家持もここで詠歌することがあったのではないかと。宴席歌と庭園の関係について関心をもったのはこれを見たからだった、
曲水の宴は観光行事でしか行われなくなった。ただ、その原点である禊の考え方はどこかで続いている気がする。流し雛も環境問題に反するのでそのままの形ではできない。ならば現代文明の粋を集めて架空の川を作り、そこに穢れを流したい。流した穢れが別の誰かを穢すことがないよう。注意深く設計して。
雛人形の抱える歴史をこの機会に思い返したい。
