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トランペットの音色に

 先日、トランペットのソロコンサートに行ってきました。勇ましい音色の楽器という先入観を見事に覆す演奏会でした。

 トランペットには煽情的な要素があるようです。恐らく吹奏楽の持っている根本的な力は人の気持ちをあおることにあるのではないかと感じました。それを力強く使えばファンファーレのようなものに、かつては軍楽でも使われていたといいます。ただそれをメロウに演奏すれば心の琴線に触れることができることが分かったのです。

 息を吹き込む時のわずかな音、空音というのか何というのかはわかりませんが、それがまた心を揺らします。人間が吹いているということを感じさせるからかもしれません。金管の魅力を再確認したのでした。

オーボエ

 オーケストラの楽器の中でもっとも心惹かれるのはオーボエの音色です。天に届くかのような響きは心を浮き立てます。交響曲の中でもしばしば独奏の部分があり、とても印象的です。

オーボエのようなリード楽器は音程の調整が難しく、オーケストラのチューニングもこの楽器が優先されるようです。この繊細でかつ派手な音色はどこかでなじみのあるものです。昔は町にやってきたチャルメラや、雅楽で用いられる篳篥もリード楽器としては同じなのだそうです。世俗いずれに属するのか分からないのも魅力の一つです。

 個人的には少々辛いときにはオーボエの音色を幻聴することにしています。心の安定と勇気の涵養にこの音色は資するところ大なのです。