このごろ巷間で流れるクリスマスソングで印象的なのはワムのラスト・クリスマスと山下達郎のクリスマス・イブだ。この曲がかかるとなぜか心が惹かれる。
2つの曲に共通するのは優しくも感情のこもったメロディーラインに、失恋の歌詞が乗っていることだ。クリスマスの告白が見事に失敗するのに、未練が残ってあれこれ考える。そんな内容だ。切なさの中に歌うことで何とかしたいという気持ちが込められているようにも感じる。
長い年月歌い継がれ、流され続けているのは多くの人に共通する感情を表現しえているからだろう。華やかなクリスマスという行事との対比もいいのかもしれない。また、恋を知らずに憧憬が先行していた年齢のときに感じたものと人生の第4コーナに差し掛かっているいまとでは印象もかなり異なる。
この曲を今後どのように聞くようになるのだろう。