民主主義の限界

 アメリカの大統領の行動などを見ていると、民主主義の限界を感じることがある。彼の行動は自由奔放だが一貫しているのは自己の利益に背かないということだ。不動産王にして、弱者の利益を搾取している階級の彼が、どうして労働者階級に支持されているのかはアメリカ社会の構造的な謎の一つである。

 二大政党制は一種の理想であるとされていた時代もあったが、どうもそうではなさそうだ。この制度が機能するためには両者の代表が優秀であることが条件であるが、現今のアメリカはそれが上手くいっていない。例えば共和党の代表に現大統領に代替できる人物がいるのかといえば疑問が多いし、野党の民主党は先鋭化してリベラルさが失われつつあると思われる。

 この人であればよりよい国になるという感触が持てない。アメリカを再び偉大な国にという現政権の掲げる目標を本当に実現できるのは誰なのか。そうこうしているうちに落ちぶれていってしまうのか。それはわからない。歴史を学ぶとどんなに栄光を極めた国家もやがて凋落することを知る。アメリカも今のところその例外ではなさそうだ。

 私たちは、どの国が覇権を握るかということ興味はない。困難の多い現代をどのように生き、それを次世代にどのように伝えていくのか。それが一番の関心だ。頼りにしていてた大国が信用できなくなったとき、どう振る舞えばいいのか。今後の世界はそれを試されているといえる。

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