七夕であったが曇天で星は見えなかった。旧暦の中で伝えられてきた行事であるから、梅雨の季節の中に本来あるべきではないのだ。
七夕伝説は中国から伝来したものである。ただ、当の中国では七夕は恋人たちの祭りのようなものになっているらしく趣が異なるようだ。我が国の行事も歴史的な変遷の末に今の形になっている。短冊に願い事を書くというのは江戸時代である。その願い事も字や裁縫の上達といったことが中心だった。
商店街に飾られた笹の先につけられた短冊をみると、入学試験合格から家族円満、蓄財の願いなど様々だ。世界平和とあるのはかつては大袈裟と思ったが、近年は切実な祈願と言える。本来の歴史とはかなりかけ離れたが、星に願いをかける切実さは紛れもない事実だ。
