少し前にカメラマンのKAGAYA氏の展覧会を観た。天体写真を長時間露光で撮影し、肉眼では見えない星空を映し出す。さらに別の時間に撮った映像を合成して幻想的な風景を創出していた。
私の持っているスマホの夜景モードで夜空の写真を撮ると、小さな星の映像が映っていた。肉眼では(もっともいまの私の視力は人並み以下なのだが)見えないものが見えたのである。解像度の違いで見えるものと見えないものとが分かれるのはこんな身近な経験からも知られてしまう。
いま見えているものがすべてだと思うのはどうも事実とは異なる。解像度の問題だけではない。対象に対するさまざまなバイアスが見えるものを見えなくし、見えていないものを見たかのように認識してしまう。
ならば百聞は一見にしかずということわざも考え直さなくてはならない。一見したときに何を掴み、何を見逃したのか。それを問わなくてはなるまい。
