デザインの不思議というものがある。実は全く同じものでも色合いや、ちょっとした装飾があるだけで雰囲気が大きく変わる。例えばいつも使っている手帳に植物の柄のシールを貼っただけで開く回数が増えた気がする。表面的なすこしの変更でも変わるのである。
さらに形を変えたり、人が使いやすいような工夫を施したりすることで使い勝手は大きく変わる。このことをもう少し重視すべきだというふうに考えるようになった。
物事の根本的技術的な改良には経験と時間とが必要だ。これはなかなか一般人が参加しにくい。しかし、出来上がったものを自分の使いやすいようにデザインすることは誰にでもできる。そういう気持ちを持っていればであるが。
私ができるデザインとしては先程のべた装飾などの付け加える作業や、複数のものを組み合わせること、場合によってはある要素を取り除いて機能を限定してしまうこと。あるものを他のものの中に内蔵してしまうことなどがある。こういうデザインを考えることは日常を楽しく豊かにできる。
もののデザインのことばかり書いたが、行動の仕方や考え方にもデザインができる要素がある。形はないが敢えてやり方を変えてみることだ。習慣的に行っていることを変えるのにはエネルギーが必要であり、覚悟もいる。デザインを楽しむというマインドがあればそういうことも達成できていく気がする。