
最近、保育と介護の現場でのトラブルが大きく報じられている。虐待と考えられる行動をして問題となり、立件された例がある。ここにはももちろん保育士や介護士の個人の資質の問題もあるが、それにとどまらない諸問題があると考えられる。
圧倒的な人材不足はその第1要因だ。厚生労働省のサイトにリンクされている「保育人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて」という平成26年(2014)8月付のデータによれば平成29年末に7.4万人の保育士が不足すると予測されていた。現状がどうなのかは分からないが、求人に見合う希望者がいないのが課題とされている。その原因は給与の安さ、休日のとりにくさ、人間関係の複雑さなど仕事に関する魅力の低さが原因している。
介護士の方も同様である予測では2025年には32万人、2030年には69万人の介護士が不足するという。少子高齢化に加えて、介護職の持つイメージ、実際の労働環境の悪さ、待遇の悪さなどが挙げられている。もちろん施設による差が大きいので一概には言えないが、これらが人材確保に悪影響を及ぼしているのは確かだ。
このような背景がある中で、いい人材が確保しにくいという現実がある。私自身が介護される側に回りつつある中で、例えば退職者が施設のお世話になる前に職員として働くことはできないのかというプランを考えてみなくてはならない。体が丈夫であれば介護士として貢献することができるのではないかということだ。
私は父が特養でお世話になったとき、時々訪問しその厳しい現実を見てきた。思い通りにならないからだと心を持つ高齢者は想像以上に大変なお相手だ。暴言に見えるその言い方、人による障害の度合いの差、排泄物のにおいなど思い出すだけで困難が想像できる。しかし、それを支えてくださった介護士の方々には感謝している。もし可能であれば少しでも恩返しがしたいとは思うのだ。
話がそれたが、保育にしても介護にしても人生においては重要な仕事にも関わらず、その評価が低く、それゆえに人材が確保できない。そういう状況ではさまざまな社会問題が発生しやすい。まずはこの現状を知り、こうした仕事の魅力を高め、多くの方が志してもらえる仕事にしていくことが急務ではないか。






