自分などいなくても世界は変わらない。そう考えて人生をはかなむ経験は誰にでもあるだろう。私もかなり頻繁にそういう思いになる。いわゆる魔が差すときは絶望感という色合いを帯びた感情が目の前を覆うことがある。そんなときはこういう風に思うことにしている。
たしかに自分がいなくても世界は全く変わらないかもしれない。でもはたしてそうだろうか。自分という存在は世界に何も影響を及ぼしていないのだろうか。おそらくそれも違うのだろう。自分の価値観に沿うか沿わぬかは別としてきっと幾分かの影響を及ぼしているに相違ない。それがたとえ微々たるものであったとしても。たとえはっきりとは分からなくても、そのために世界は動き、場合によっては他人も動かす。
自分の存在意義を考えるときにはそういう風に考えることにしている。私などいなくても構わないのではなく、私がいるために世界に何らかの影響が出ているに違いないと考えるのだ。私の場合の自我意識の調整はこうしてかなり恣意的に行っている。
