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納豆巻

 私がコンビニで購入する品目の上位に納豆巻きがある。納豆自体がかなり癖のある食品で日本人でも苦手という人が多いが私にとっては好物である。発酵食品は健康によいとかいう能書きの前に純粋に好きなのだから、理屈はいらない。

 ちなみにコンビニの納豆巻きの包装は実に巧妙にできている。海苔が飯に接触せず、フイルム一枚で断絶されている。いよいよ食す時となって、それを触れ合わせる。海苔の乾燥した食感と、飯のしっとりとした感覚がここで初めて融合する。実に巧い組み合わせである。

 納豆の味を見出した先祖に感謝、また絶妙な納豆巻きの包装の発明者にも敬意を表する。

秋刀魚

そう言えばしばらく秋刀魚を食べていない。殿様が目黒で偶然食して感動したように、子どもの頃、秋刀魚は私にとっては高級魚であった。庶民の味の代表であったはずだ。

 ところが最近は事情が違う。気候変動に加え、近隣国の漁獲量が増えたことも関係して、秋刀魚は文字通りの高級魚になってしまった。出回るのは型の小さな冷凍物ばかり、秋刀魚を骨も残さずきれいに食べるのはかつては賞賛の元であったがいまは切実な問題となりつつある。

 春夫の詩をどのように読むのか。これも秋刀魚の相場と関係するような気がしてならない。秋刀魚のはらわたを食べられると大人になった気がしたのも懐かしい思い出だ。秋刀魚なんて魚も昔はよく話題になっていましたねなどと考古学的に語られる時代が来るのではないかと危惧している。

うなぎ

鰻とりめせ

 今日は土用丑の日であった。この日にうなぎを食べるのは江戸時代の販促戦略であったと言われる。この季節にうなぎを食べるのには栄養学的にも根拠はあるらしい。実はこのうなぎという魚には様々な背景がある。

 万葉集には武奈伎として登場するうなぎは、家持によって滋養豊富な夏の食材として奈良時代から認められていたことを知ることができる。ところがこのうなぎの生態には不明なことが多く、産卵は南洋の深海であり、稚魚は黒潮に乗って日本沿岸に漂着する。さらに大半は河川を遡り、淡水魚として過ごす。産卵期に再び海に戻り深海に次世代を産むというのである。泳ぎが決して上手いとは言えない魚がどうして地球規模の移動をするのか。分からないことが多いらしい。

 養殖として知られるうなぎの卵からの育成はできないらしく、沿岸地域で稚魚を獲ることにかかっているという。乱獲と気候変動など複数の要因が重なり、ニホンウナギは絶滅危惧種とされている。ここまで述べてきて分かるようにニホンウナギという名称には自己矛盾があり、決して日本だけの魚ではない。

 養殖されるうなぎの最近は輸入されるものが多い。養魚段階で問題のある餌や薬物の使用もあると言われ、食の安全性は確保できていない。何か昔と味が違うと感じるのはそのせいかも知れない。もっともこれには科学的根拠はない。

 今年のような異常な暑さにあってはうなぎ料理は救いのような気がする。平賀源内の知恵の後に訪れたこの魚の境遇の劇的変化は、希少種となってやがては消えていく結末に至るのだろうか。暑気あたり気味の頭脳では上手くまとめることはできない。

大麦

 コンビニで買うおにぎりの中にスーパー大麦が入っているものがあります。私はよく食します。

 スーパー大麦はオーストラリアで開発された大麦の品種です。食物繊維が豊富で悪玉コレステロール低減の効果が期待できるそうです。白米に混ぜて使われる。米飯のアクセント的な食材です。

 最近、この時期にありがちなのですが体重増加の傾向にあり、さしたる対策もできていないのでせめて食べるものだけでも考えてみなければなるまいと考えているのです。