近年、この場所でと思う求人広告がある。例えば実家のある町でバスの行先を示す先頭の電光掲示板にバス運転手募集と書いてある。駅前の発車時刻前の待機時間にこのサインが光り続ける。おそらく運転手のなりてが少ないからこその訴えなのだろう。
ファストフードの店にもアルバイト募集の告知をよく目にする。時にはかなり大きく、商品の宣伝以上のスペースで募集している。これもおそらく人手不足を訴えているのだろう。我が国の労働市場は安価な非正規雇用に頼りすぎている。安い労働力を求めて従業員を使い捨てにする現状から、アルバイトで働くことを求めているが、本来は正規社員待遇で企業の型を作っていくべきなのだろう。私たちは人間も大量消費の対象にしてしまったのである。
おそらく、縮小していく日本経済においては人材確保は焦眉の急の課題だ。外国人労働者を充てる手法で今は切り抜けているが、彼らを使い捨てしていることが恒常化すれば、やがて日本は選ばれなくなる。それより自分の組織に適合した人材をしっかりと雇用し、その精度を上げていくことこそが大切なのだと思う。日本はこれまでのように大量生産の国ではなくなる。価格は必ずしも安くはないが、質が高く安心できる商品なりサービスを提供できるものとして世界に認知されるべきなのだ。それにはその組織の成員はプロフェッショナルでなくてはならない。労働者を使い捨てするやり方ではこの国の未来はないのだ。
求人広告が商品広告よりも大きくなってしまった事態を私は大いに憂うのだ。魅力的な企業であり、待遇もよければ広告などいらないのではないか。
