反実仮想の思考法

最近よく聞く言葉に「世界線」がある。文脈上は別世界の意味があるパラレルワールドのようなものがあることを想定し、もし今いる世界とは別の世界に生きていたとしたらという考え方らしい。実際には起こり得ないが仮に想定してみるという思考法である。

The another world

性質は全く異なるが伝統的な他界観である来世と少し似た発想だ。来世が時間的には縦に繋がるのに対し、パラレルワールドは横にある。その違いはあるのだが、現世との繋がりの中で異世界の存在を想定するのは同じことだ。

世界線を移動することができない以上、異世界の存在はなんらかの救いとなるわけではないように思える。今味わっている苦難は別世界では大きな恩恵になっているのかもしれない。でもその別世界には移動できない。

世界線という考え方を一種のメタ認知と考えることもできる。現状を見渡し、敢えてそれに捉われずに自由に発想する。そこから得られる慰めと現実の受け入れ、そして場合によっては現状打破の端緒の発見がこの考えの魅力だ。そうならば別の世界線を夢想することには意味があることになる。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください