小学生の頃、親の転勤に伴ってよく転居した。4つの小学校に通ったことになる。幼さ故に転居に伴うプレッシャーはさほどなかったが、その都度変わる環境に適応するために多くの精神力を費やした。
子どもの持っている排他性とか、非社会性とかは転校生には深刻な局面をもたらす。いじめられることもあれば無視されることもある。私の場合、東京と福岡を行き来したので、方言の問題もあった。
ただ、新しい話題を持っていることが注目され、交友のきっかけになることも多かったようで、転居後数ヶ月は緊張の日々、その後は友人に恵まれるという繰り返しがあった。
教員の存在も大きかった。特に博多弁がおぼつかなかったときに陰から支えてくださった先生には感謝している。もちろんその反対に、扱いが不適切であった教員もいた。自分がその立場になって、その対応がおかしいと気づいただけなのだが。
その後も転宅を繰り返している。子どものときのような大きな衝撃はないが、そのたびに何かが大きく変わっている気がする。