読み聞かせというと幼い子供に本を読んで聞かせることと考える。しかし、この方法は実は中高生や大人にも必要なのかもしれない。
圧倒的な読書量がいわゆる知識人の教養を支えていた時代があった。ところが今はあまり本を読んでいなくても要領の良さで試験に受かってしまい、エリートになっているという人物によく出会う。国語の試験のような枠組みが決められた読書はできるのだが、自由に作品の世界を想像したり、作者のメッセージをくみ取ったりするのは苦手である。読書量そのものが減っているから、基本的な読解力が落ちているのかもしれない、
そこで他人に本を読んでもらい、それを聴きながら作品世界を味わうという方法がある。読み聞かせられたテキストを頭の中で舞台を作り、心の中で映像化するのである。これは読書量が少ない人には有効な方法である。言葉によって形のないものを見えるようにするという試みは、想像する力をはぐくみ、情感豊かな人生を歩むための方法として有効だ。私も朗読の動画を見たり、音声のサービスを時々聞いている。
読み聞かせなくては本が読めなくなった現代人の知識や感性の不足を補うものと言える。
