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脅威の価値

 北米大陸を中心にインフルエンザが大流行し多くの死者が発生しているようです。中国発の新型肺炎よりも致死率は高いようですが報道は控えめです。

 アメリカで流行しているインフルエンザはウイルスとしては新しいものではないようで、対策のワクチンも存在するようです。ただ皆保険制度が存在しないアメリカではインフルエンザにかかっても医療機関には行かない人が多いために流行が把握しにくく、対策が後手に回るようなのです。

 アメリカのインフルエンザは非常に脅威ではありますが、さほど報道されず、コロナウイルスばかりが注目されています。これはニュースの価値が実情以上に偏向しているといえます。事実をどのように伝えるのかはジャーナリストの責任でもあります。またそれを読み取る側の能力も試されています。

不買運動の無理

韓国で日本製品の不買運動が起きているようですが、完全な不買という行動は無理なようです。日本の製品や部品が使われているものは多く、それらを排除すると社会生活自体が成り立たないのです。

この事実は日本でも同じです。電子機器の多くを韓国に依存している現実を認識する必要があります。アメリカ企業の多くも韓国製半導体を使用しており、国際依存が高いのはどこの国も同じなのです。

ならばなぜ自国ですべてを生産しないのかと考えるのですが、ハイレベルの製品を作れる能力をつけることや、それにかかるコストを考えると国際競争に勝てないからでしょう。日本自体の産業構造がそのようになっています。

貿易立国が通商において不自由をもたらす政策は、自国の根本を揺るがす失策です。移民で発展を遂げてきたアメリカが移民を排斥するようになったのにも通うのですが、自国の立ち位置を見失うと大問題になります。

不買運動が無理なこと、輸出入制限が国家の根幹を揺るがすことなどを市民レベルで確認しておく必要があります。

分断の世界情勢

 日本が韓国に対して輸出品の優遇措置をとる特例を廃止したことが大きなニュースになっています。日本側は日本が輸出した原料や製品が韓国を通して国際情勢上対立している国や、紛争中の国家に輸出され軍事利用されていることを容認できないのがこの措置の理由だとしています。韓国側も報復処置として優遇措置を停止したとのことです。日韓の摩擦は従軍慰安婦問題や徴用工の問題がその発端と考えられます。

 アメリカと中国の関係も関税の掛け合いで悪化するばかりであり、英国はEUからの脱退に向けて動いています。どうも最近の国際情勢は分断分裂が基調になっていて不穏です。それもこれも自国優先主義が蔓延しているからでしょう。自分の国さえよければそれでいいという考え方は、今日の世界情勢では取ってはならない方策です。世界は相互依存関係にあり、一国だけでは立ち行かない。それなのに自国のみに利する方策をとれば必ず無理が生じてくるのです。

 この現状を止めるのは誰なのか。誰が国際社会に落ち着きと現実的な解決をもたらすのか。今の各国のリーダーの中にはそれができそうな人物がいそうもないのが大変気がかりです。