今年痛感した課題 インフラ維持

 今年起きたさまざまなニュースの中でも衝撃的だったのは埼玉県八潮市でおきた道路陥没事故だった。埋設された下水管が地下で発生した腐食ガスの影響で崩壊したのが原因ではないかと言われている。この事故の恐ろしいのはこうしたインフラ老朽化による突然の事故がこれからもどこでも起こりうるということである。

 経済成長期に急速に進展したインフラの中には耐用年数を終わろうとしているものがかなりあるらしい。それをメンテナンスするための予算、人材が減少し、その技能も維持できなくなっている。解決のためには、まずこれ以上のインフラを造らないこと、もしくは都市機能を集約すること、作業の自動化やAIなどの活用で省力化を進めていくこと、何らかの方法で技能者を増やすことなどを達成していかなくてはならないという。いまの我が国にとってはかなり難題である。

 私の世代には街にものが増えていくのは当たり前であり、それが維持されてさらに新しいものが付け加わっていくという発展的な視点がある。しかし、これからはより計画性が重んじられるはずだ。造ったあとどうするのか、維持するため、もしくは解体するための作業工程を織り込んでいくことが求められるのだろう。

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