ハーンの「日本の面影」を読んでいる。日本の前近代的な伝統に興味を持った彼は、西洋文化に営業される前の民俗に注目しており、この著書にも様々な当時の習慣が描かれている。その中で、神社に参拝する人たちが柏手を4つ打つということが書かれていた。
聞き間違ったのではないかと考えた。神社参拝の作法は二礼二拍手一礼と多くの日本人は考えている。拍手のことを柏手というのだ。その常識とは異なっている。
でも、ハーンが暮らしたのは現在の島根県松江であり、この地域の参拝方法では現在でも四拍手なのだそうだ。ハーンはそれを描写していたのである。出雲大社では大祭のときは八拍手をし、それ以外は四拍手とするという。出雲大社が独自の信仰形態を持っていたことは古事記の伝承にも、他との違いが感じられることと関連するかのようで興味深い。
西洋文化とは異質で当時の日本の知識人たちからは旧弊のように考えられていた日本の民俗文化に、どうしてここまで深い関心をハーンが持ったのかは興味深い。
