音楽を奏でる道具である楽器の種類は数しれない。オーケストラでよく使われる楽器だけでもかなりの種類がある。私は個人的にギターやウクレレなどを弾くことがあるが、同じ名前の楽器の中でもかなりのバリエーションがある。
楽器の仕組みが表現の幅を大抵決めてしまう。喜びの歌か、悲歌というべきものなのかは、演奏の直前に決まる。その楽器の表現できる幅が表現の仕方を規定しているといえる。もちろん、奏者の技巧によってその幅は大きく変わるのだが、そしてその技巧こそが芸術の核なのだが、大枠を決めているのは楽器の構造である。
私はギターやウクレレを下手ながら時々演奏する。この2つは起源をともにし、奏法も似ているのでほとんど何も学ばずに両方の演奏が可能だ。だが、これらの楽器にはそれぞれの持ち分のようなものがあって、音色とか響きというものは独自のものがある。
楽器が異なれば出せる音が異なる。その持ち味をそれにふさわしい楽曲で活かすのが音楽なのだ。これは楽器だけの話ではないだろう。