半夏生

 今日は半夏生である。いわゆる雑節の一つで、農事としては田植えの終わりを示す日であるそうだ。






 東京のスーパーではこの日蛸(たこ)の売り出しがある。もともと関西の風習であった半夏生に蛸を食べるという習慣が、商機に利用されているようだ。稲が蛸の足のように根を張ってほしいという願いは、農家としては切実な願いであったはずだ。今年のように米不足で家政が圧迫されるときはなおさらである。蛸を食うくらいで悩みが解消されるのなら実行すべきである。

 今年の場合、懸念されるのは短い梅雨が齎さなかった水運と、灼熱の日々が食糧にもたらす弊害だ。節水なり何なりの環境配慮は不可欠になるだろう。半夏生という言葉が空しく聞こえる昨今の陽気だが、夏はこれからと覚悟を決めるにはいい日である。

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