中国の四書五経の一つ「易経」に「窮すれば転ず、転ずれば通ず」と読める一説があるという。困難な状況に陥ると、かえってそこに打開策が見つかり、新局面が現れる可能性があるということらしい。楽天的な考え方だが、今の私にとっては頼もしい金言だ。
いろいろな意味でこれまでの経験が生かせず、新しい事態に対処できなくなっている。しかし、こういう難局こそが自分の生き方を変え、新しい方向性を拓く可能性を生み出すといえるのであろう。成功体験を積み重ねているうちは、次の選択肢が見当たらない。目に入らないといった方がいい。それが手詰まりが起きるとやらなくてはならないことが出来し、それが現状打破につながるのだろう。
窮する前の段階として「貧すれば鈍する」というのがある。生活苦は人間の正確な判断を失わせ、時に誤った行動に走らせる。そこで自他に大きな損害をもたらしてしまうことがある。そうならないことに気を付け、窮する段階までもっていかなくては通ず状態にはならないのだろう。中国の古典は現代社会を生きる上での生活の知恵になり得るものがある。
