最近よく耳にするのが理解するためには自分の言葉で表現することというのがある。用語や公式を断片的に覚えるのではなく、自分の言葉として捉え直せるかが肝要だということだ。この点については同感である。
ならば、言語表現力を高めなくてはならない。自分の言葉が貧弱では表現できる範囲が限られる。基本的な言語操作能力を向上する必要がある。そのために家庭での会話を疎かにすべきではない。伝えるべきことは言葉で伝えることを日頃からやるべきなのだ。
ただ家族には言葉でなくても伝わることが多い。いちいち言葉にするとかえって関係が悪化することさえある。次に注意すべきなのが学校の教員たちなのだろう。教えることが一方通行にならないよう学習者の反応を引き出し、その内容や表現の仕方に注目していく必要がある。場合によっては何と答えたかより、どう答えたかの方を評価すべきなのだ。
自分の言葉で言いなさいという前に、表現の仕方についてもっと教えるべきだろう。それが初等、中等教育の教員の役目であることは間違いない。