年度末が3月である日本は今が別れの季節でもある。私のような仕事をしていると実は周期的な繰り返しに過ぎないのだが、それでも端境の時期には独特の感情が起きる。
小さな変化を区切りとして考えるのは、時間の区切りに意味をもたせることで特別な価値をもたらす一つの知恵である。ただ過ぎていくだけの時間に節目をつけ、目に見える区切りを設ける。それによって自分の現在地を確かめようとするのである。
別れの季節は自分の新しい可能性を見出す機会でもある。親しい友人との別れは辛いが新しい自分を引き出してくれる人との出会いもある季節なのである。