私の仕事の本質は人に何かをする気持ちにさせることである。TeacherではなくFacilitatorである。もちろんゴール設定をした上での展開なのでビジネスでいうそれとは違う。
引き出すために何をするのか。きっかけ作りに関してもっと研究をしたい。経験上、あまり意図的なものは乗ってこない。むしろ無意識の内にやってみせたことがキューになることの方が多い。ならばプロとしてはあたかも偶然かのように学習者のやる気を引き出すしかあるまい。
その一つはやはり率先垂範の考えだろう。やってみろという前にやってみせる。その苦労も達成感もそのまま見せることが、自分もやってみたい、自分ならもっと上手くできるということに繋がる。
失敗が責めないことも大事だ。何かを始めるときにはどうしても失敗はつきものだ。失敗しなくては新しいことを始めることなどできない。だから失敗したことをむしろ称えるべきなのだ。そこからつぎの段階が開ける。
適度な助言も大切だ。何から始めればいいか迷っている人には、まず歩いてみようと提案してみる。選択に迷った人には間違えたら引き返せることをいう。くじけそうな人にはこれまでの努力と夢の力の強さを思い出してもらう。それぞれの局面にあったことばをかけたい。
他人のチカラを引き出すことは一筋縄では立ち行かない。それが面白いところでもある。