4月も半ばを過ぎて新年度の生活にもかなり慣れ始めた頃であろう。コロナ制限が解除され、元の生活が戻りつつあるのはうれしいことだ。ただ、困ったことも戻ってきた。満員電車である。
満員電車はリモートワークが推奨された期間は一時なりを潜めていた。それがリモートでは仕事が捗らないという体験から、徐々になくなり始めた。そして元の過密空間が戻ったのである。
満員電車に乗るためには降りるまでの行動を予め理解しておくことが必要だ。私のように終点前の駅で降りる場合、特に注意がいる。まずは降りられる位置に立つことだ。
ドアの前に立ってはならない。乗降の妨害になるし、場合によっては、新たに乗り込む人たちに押されて降りにくい位置に流される。だから、少し入った座席前の吊り革を確保したい。理想的には入り口から2〜3個目がよぃ。可能ならばドアから見て進行方向とは反対の、つまり後ろ側がよい。こうすると停車前のブレーキで慣性の法則と戦わなくてよくなる。
降りるときは一声、降りますとつぶやくといい。満員電車の乗客には一種の連帯感が生まれやすいので協力してくれる。ただイヤフォンで外界との連絡を絶っていたり、スマホに魂を売り渡している輩には通用しないので、軽く押すしかない。
この要領を心得ていないと降りたい駅で降りられないこともある。降りられなかったら、正直に上司なり教員なりに事情を話すべきだ。いまの時勢ならは許してくれるはずだ。ただし一度だけであろうが。
数年分の満員電車未経験者が今は狼狽している。案ずることはない。すぐに馴れる。そして来年の春、満員電車デビューの人たちを哀れむことになる。
