あえて悪条件に

 物事が停滞し閉塞感が横溢する中にあっては一歩踏み出す勇気が必要になる。私自身が非常に憶病であり、いつもと違ったことをすることを避ける傾向にあるので、この方面については人に誇れるものがない。ただ、いつまでも同じ場所にとどまることはできない。ならば一歩踏み出すきっかけは何だろう。それが分かれば新しいことに挑戦できるかもしれない。

Photo by Damon Hall on Pexels.com

 勇気のきっかけとして、差し迫った危機が契機になるであろうことは誰にでも想像できる。死活問題となれば動かざるを得ない。ただ、そういう状況はできれば避けたい。失敗すれば死というのは穏やかではない。また、そういう状況で変化したとしてもおそらく幸福感は得られないだろう。せいぜい生き延びて安堵するくらいしかない。

 ならば、それに準ずることを意図的にすることが必要だろう。あえて安住の領域から踏み出すことで小さな危機感を創出するということだ。例えばルーティンの中から何かの要素をあえて減らしてしまうことがある。それをやれば確実に成功率は上がるが、あえてやらず代替のことを考えなければらない状況を作り出す。例えば、のどが乾いたらすぐに自販機で買うのではなく、それがなくても渇きを満たせる方法はないか。スマホで調べなくても間違わずに目的地にたどり着く方法はあるのか。少ない予算で何かを作り出す方法はないかといったことである。

 こういう経験の繰り返しをしているうちに、新しいことを考える下地が出来上がっていくように感じる。物事が便利になりすぎると、それに依存しすぎて新しことに踏み出す勇気が失われる。条件がそろわなくてもやってやろうという気概が今の私には欠けつつある。そしてそれは私だけではないようだ。

あえて悪条件に” への1件のフィードバック

  1. ある方の話で、バブルの頃は就職難でもなく、大学を出て個人事業主のような仕事につく人は稀だったそうです。
    けれど今は独立したりする方も多いようで、一番わかりやすいのがYouTubeで収益を得る方が多くいることだと思います。
    ツールが進化したことによって、誰でもチャレンジできるようになりました。
     ある意味先生という職業の方は、自分の身の振り方に責任をもっておられ、チャレンジしにくくなっているのかもしれません。それはとてもいいことだと思います。
    でも、そればかりにあまり重きを置き過ぎると、若いうちは引きこもりの原因になったりするかもしれません。難しいものですね。

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