近隣を散歩すると新たな発見がたくさんある。いつもは歩いていない道にあえて踏み込むとさまざまな気づきが生まれる。
私の住んでいる所は県境や市境が複雑に入り組んでいるので、少し歩けば他県に行ける。また、さらに歩けばほかの市にも行ける場所だ。県や市が変わったからといって何があるというわけではないが、それだけで何か一種の旅人になったような気になれる。
車で通りすぎると気づかないことがたくさんある。道の起伏に関しては車ではほとんど分からない。結構な坂道だったり、実は緩やかな下りであったりする。歩いてみて分かる。地形はその場に立ってみないと分からない。
神社や仏閣、それに小祠の類を見つけるのも散歩の楽しさの一つである。しかも、それに拝礼していく人を見つけると、日本人は無宗教だという指摘が当たらないことを確認できる。一神教的な尺度では宗教心は測れない。そしてそれらのパワースポットが残されているがゆえに保たれている小さな未開発地帯がある。自然ではなく、聖地として整え続けられてきた場所というのが正しいのだろう。
散歩の楽しみはいろいろある。どうしてこれを続けないのだろう。この面白さを覚えていられていられないのはなぜか。日常生活がすぐに塗りつぶしてしまう楽しみを時々思い出したい。

