客席の距離

Photo by Tim Gouw on Pexels.com

 北海道日本ハムファイターズの新しい本拠地になるエスコンフィールド北海道のファールゾーンが規定違反であるということが分かった。今後是正するということだが、この問題は別の視点から考える必要がある。

 ホームベースからバックネットのある場所までの距離が3メートルほどたりないという。3メートルといえばかなりの距離だ。面積で考えると相当な広さになる。野球の試合のなかでこの空間で活躍するのは捕手であるが、彼らがファウルフライをとることでアウトにする確率を相当減らすことになる。一方、ワイルドピッチやパスボールの後の処理はこの部分の面積が小さいほうが有利だ。攻撃側にも守備側にも影響があることになる。

 捕手出身の解説者にはファウルゾーンが狭くなることに反対な人がいる。パスボールの時のリスクはあるが、それよりもファウルフライを捕ることで活躍できる機会の方が多い。ファウルを打たせることを配球の要素にしている捕手ほど、面積が狭いのは困るのだろう。投手にとっても同じだろうが、中にはあまりファウルゾーンが広いと距離感をつかみにくく投げにくくなるという意見もあるようだ。

 選手にとっても様々な意見があるが、プロ野球として考えなくてはならないのは観客の視野性と収益の問題だろう。客席とバッターボックスの距離が近いほうが、観客の満足度は上がるはずだ。コロナによる無観客試合で分かったが、打球音や選手の声などが聞こえてくるのは新鮮だった。近いほうがいいと言えそうだ。さらに、グラウンドを狭くした分だけ客席が確保できるのなら、高額な座席設定をして収入を上げることが可能だ。プロである以上、この点は見逃せない。

 アメリカの球場はこの規定は推奨扱いになっている。エスコンフィールドの失敗も球場設計をアメリカの会社に委託したことによるらしい。試合を見せて金を稼ぐプロ野球に特化するならば、日本の規定を変えるべきではないだろうか。そんな視点を与えてくれたのが今回の設計ミスの効用かもしれない。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください