代弁者

Who is your leader?

 いわゆるオピニオンリーダーという存在が不在になっている今、それでも人は自分の代弁者を探そうとしている。それがどんなに怪しい存在でも自らが代弁者と認めれば、小異は省みられなくなる。これは少し危険だ。

 不安定で不透明な時代にあり、しかも閉塞感が漂う。自分の努力はなかなか報われず、あくせく考えるより、気の利いた発言ができる相手に同調してしまう。そういう状況にいまはある。本当にその人の発言は適切なのか。その発言の背景にあるものはなにかといった基礎的な手続きを飛ばし、巧言令色に飛びついてしまう。

 情報社会はこうしたまやかしを排除できるはずだった。適当な発言をしてもすぐに嘘が露呈するはずだ。しかし、実際はそうではない。情報の洪水の中で個々の見解を吟味することはなくなり、手っ取り早く理解できるコメントを信じ込んでしまう。

 こうした事態はかなり危険だ。心地よい表現はしばしば毒を含んでいる。その時は良くてもそれが蓄積すると社会悪に転じる。独裁者のような存在を生み出した時代はいつもそうだった。現代はそれに近いのかもしれない。

 不器用だが自分で考える人をもっと称えるべきだ。メディアで発言の多い人物の発言を疑うべきだろう。気の利いた発言を繰り返す人物はきっと何か裏がある。彼らは言論で商売しているタレントであることを忘れてはならないだろう。

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