31日

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 8月31日は小学生にとっては特別な日だった。いまはどうかは知らない。宿題提出を明日に控えてまだやっていないものを親に叱られ、泣きべそをかく間もなくなんとか仕上げるように言われる。

 困るのは天気の記録をつける日記のたぐいだ。今はネットで調べれば天気や最高最低気温などの情報が即座に手に入る。余計なおせっかいとして新聞に夏休み期間の天気と温度のような「神」広告を出した企業があった。私はその時点で小学生ではなかったのでうらやましく思ったものだ。

 夏休みの宿題の山は自由課題だ。私の場合は工作をすることが多かった。低学年の時は水族館というおもちゃを作った。お菓子の紙箱のふたを切ってセロファンを貼り、なかに紙で作った魚や海藻を飾る。一回目は褒められたが、次の年も同じものを出したらこれ以外にしなさいと言われた覚えがある。高学年になると木工をやった。ところが31日の午後になってもできない。ある年、どういうわけが父が休みでそれなら手伝うと助け舟を出してくれた。父は比較的器用であり、凝り性なところもあった。

 虫かごやマガジンラックを作るのに明らかに小学生の能力以上のものを作ってしまう。それだけならばいいのに、なぜか金のラッカースプレーを吹き付けて完成とした。個人的にはなぜ金なのかは分からなかったし、やりすぎな気がした。それでもその父の作品を提出したことで叱られずに済んだ。その作品がどのような評価を受けたのかはなぜか記憶にない。

 8月31日になるとなぜか思い出すのだ。

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