気持ちを込めて文法学習

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 Youtubeで英語学習について述べているものを見て参考になったことがあるので記録しておく。英語の習得の際、やはり文法学習は必要だが、それを型で覚えるのがいいという。さらに覚える際には感情をこめて文を記憶するのがいいらしい。

 言葉が情を表すものである以上、これは当たり前のことだ。にもかかわらずあたかも数式のように文章の型を覚えてもなかなか身につかない。その表現がどのような場面で使われ、どのような感情とともに述べられるものなのかを意識することが大切だというのだ。全くその通りである。

 古文を学習する際にも同じことが言えるのではないかと考えている。たとえば現代語には過去と完了の助動詞の区別がほとんどない。「昨日着いた。」も「いま着いた。」も同じ「た」で表現されるから、古典語に「き」「けり」と「つ」「ぬ」「たり」「り」の多彩な助動詞があることが理解しにくい。「なり・に・けり」のように完了も過去も同時に使われる文に至っては意味をつかみにくい。そこで、感情とともに記憶するという方法がよいと思われる。

 この方法を教えるためにはショートコントのような場面設定を作り、実際に演技させるのがいいのではないか。「夏は来けり」と「夏は来ぬ」の違いを演技で覚えてもらうのだ。これができれば推量系の多彩な助動詞群の差や、現代語以上に微妙な使い分けをする心情表現語の違いなども実感して覚えることができるかもしれない。そのための「台本づくり」が大切だと思っている。

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