チョコレート

 バレンタインが告白の日となった歴史はさほど古くはない。もともとキリスト教圏で行われていたバレンタインデーの習慣は性別にかかわらず、贈るものも特に限定されず愛を伝えるためにプレゼントをする習慣があったという。日本に導入するにあたって製菓業者が女子が男子に物を贈る習慣のない日本の新しい行事として宣伝したのが始まりだったという。いまは告白の目的でこの行事を過ごす人は少ないと思われるが、愛情の確認というよりはつながりの維持のための手段として定着している。

チョコレートには物語がある

 チョコレートの原料であるカカオ豆の生産国はアフリカと中南米、インドネシアなどである。生産者の報酬は少なく、甘味どころかかなり苦いものであると言われている。フェアトレードの運動はさまざまな方面でみられるがこのカカオについてもそれを考えなくてはならない。私たちが楽しんで食べているお菓子の歴史を考えなければならないのだ。

 カカオは特殊な環境に育つため、日本では生産できないとされてきた。それが小笠原諸島の母島で栽培に成功したらしい。現在は少数生産のためプレミアム扱いだが、日本でも生産が可能になれば新たな可能性が生まれるかもしれない。

 チョコレートをめぐる物語はまだいろいろありそうだ。

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