ロシア軍がウクライナに侵攻するのではないかという憶測が出ている。オリンピック終了がその機会であると具体的に考える人までいる。ロシアがウクライナの領土を求める理由はいくらもあるというが、それも逆から見れば別の論理になる。どんな釈明が成立するのだとしても戦争は回避すべきだ。
ウクライナの歴史といえばクリミア半島をめぐるロシアの執念が想起できる。世界史の授業でもこの件は大きく取り上げられていたので知っている人は多いだろう。私もその程度の知識しかない。もともとこの地にはウクライナ人のほか、多くのロシア系、ベラルーシ系の人が住み、さらには隣国のモルドバ系の人や、モンゴル帝国にルーツを持ちイスラム教徒のクリミア・タタール人、さらにはユダヤ人もいるという多民族国家だ。だから、ロシアに対しての思いも様々であり、中には独立もしくはロシア併合を望む国民もいるというから複雑だ。

Irina KushnikovaによるPixabayからの画像
どこの国でもそうだが歴史の積み重ねによって多様な人々が同じ土地で同居しており、それゆえのトラブルもある。しかし多様性はその地域の強みにもなり、うまく生かせれば利益を生むことの方が大きい。おそらく、かなり長い年月をかけて現在の国民国家という枠組みはなくなっていくのかもしれない。夢のように長い物語の末の話だろうが。
戦争による現状の変更は一時的には達成できても長期的には無駄になる。多くの人的犠牲が出るし、怨嗟はいつまでも続いて別の戦いの種となる。それは歴史から学ぶことができる教訓だ。ウクライナは確かに複雑で一筋縄ではいかない。しかし、性急に力による変更を加えてもゆがみが大きくなるばかりなのだろう。関係国の思惑がさらに話を複雑にしている。
日本人としてできることは少ないが、戦争の不毛さは訴えることができるだろう。この国もかつて戦い未だにその傷が癒えない。確かに経済的には復興できたが、隣国からは時に恨まれ、結果的に大きな損失を受けている。やるべきことは戦争ではない。ほかの方法を考えていただきたい。

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