学生時代読んでいた古典作品をもう一度読んでみたいと思うようになった。私の場合は古典といっても文学なのでまさに趣味的な世界である。
最も興味があるのが江戸時代のあたりの人物伝であり、いわゆる奇人伝と呼ばれるものだ。奇人と言うと精神異常者のように考えられるが、それだけではない。強烈な個性の持ち主ということになる。何か一つに秀でたものは他の方面では異常者のように見えることもある。それを描いたのが奇人伝のジャンルである。説話がさらに進化したものであるが、関心が人物そのものに向かっているところが中世のものとは異なる。
もちろん昔の変わった人の話を読んでも何の益もないかもしれないが、日常の価値観を逸脱して自由になるためにどのような方法があるのかを考えるきっかけとしてはいいのではいだろうか。江戸の文学を読むための十分な知識は私にはないのでかなり恣意的な読みなるがそれもいいのではないかと割り切ることにした。
