香ぐのこのみ

 隣家の庭木にたくさんの蜜柑がなっている。初夏、ひそかに白い花をつけていたので、結実を楽しみにしていたが今年は特に豊作のようだ。

 温州みかんの元祖は橘であると聞く。記紀万葉にときじくの香ぐの木の実と記されているのはこのことらしい。常緑の木になる色鮮やかな果実は生命力の象徴と考えられ、仙薬にもたとえられた。

 実家の庭にも蜜柑があり、昨年はそこそこの収穫があった。ただそれを楽しむ人がいないのが残念だ。仙薬ほどではないにしても、摩訶不思議な植物の力をいまは切望するばかりだ。

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