子どものころは、そしてつい最近まで自分の名前が歴史に残ることを理想として考えていた。人生は短し、芸術は長しという格言も座右の銘としてあった。しかし、最近この考えはいかがなものかと考え始めている。
死後に名を残すということは結局は他人の行為なのだろう。自分が努力したところでそれは自己満足に過ぎない。自分の存在を記憶するのか忘却するのかは他人任せなのだ。だからそれを自分自身が企図することは実はおかしいのだ。私は最近はそう考えている。
もしかしたら、これは自分が何もできていないことの自己弁護なのかもしれない。名誉というのものは実に厄介だ。
