人間の商品化

 人間の能力を数値化することで安心しようとする人がいます。そこには大きな落とし穴があります。

 組織にとって有益かどうかを測る人物評価の基準は様々あります。その中にはすべてを数値で表して座標軸上に人物を配置して比較対照の方法とするものもあります。この方法は一定の組織の中での限られた能力を測るには効果があるかもしれません。たとえば投手になるならばコントロールや球速、過去の戦績などが査定の際に参考になります。

 ただ、業務が多岐にわたる仕事の場合には使うべきデータが増え、その分評価の方法が複雑になります。また何を主軸に置くかでまったく違う結果になります。

 数値化された人物評価はそれがあたかも人間の能力の絶対値のようなふりをします。ロールプレイングゲームのキャラクターのレベルのように人間を階級化します。その値があくまである組織への適合性を測るだけのものであることを忘れてしまうのです。

 私たちは簡単には測れない人間関係の中で生きている。そしてそれは絶対値ではなく、周囲の環境との相関で起きる変動値なのだということを忘れてはならないのです。

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