パリオリンピックで体操男子団体で金メダルを獲った日本チームを支えた萱和磨主将の鼓舞の言葉が大きく報じられている。日本のエースの橋本大輝選手が鞍馬種目で失敗したとき、すかさず駆け寄り「絶対あきらめるな」と何度も鼓舞すると、橋本選手や他の選手も一層の団結を固め、勝利に向かう強い気持ちを高めることができていた。
ほとんど実力差がない中国のチームとの勝敗を分けるのはミスをしないこと。しかし、そのためには強い気持ちでいかなくてはならない。その気持ちを言葉によって支えたのが主将をはじめとした選手同士の声の掛け合いであった。中継にもその一部が収録されており、こういう状況での言葉の力というものを再確認した。
「あきらめない」という言葉にどこか素直になれない昨今の風潮の中で、今回のエピソードは大きなメッセージとなった。懸命に努力することを軽視しない姿勢は多くの人に感銘を与えたに相違ない。それを支えた鼓舞の言葉を覚えておきたい。