冬の景

 何気なく街を歩いてみた。気がつけば多くの落葉樹はもう半分以上の葉を落とし、さらに少しずつ身軽になりつつある。今朝は雲が垂れ込めてかつての居住地のような薄暗い風景だ。なぜかこの方が落ち着くのは深層で思う冬の景がこうであるからかもしれない。

 今日はそれでも寒さが厳しくはなく、手袋やマフラーはなくても済む。それが欠かせなくなったらまた感覚が変わるのだろう。基本的に冬はきらいではない。乾燥した晴天が苦手なだけなのだ。

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