原発処理水問題

 韓国で福島第一原発の事故で発生した処理水の海洋放出について反対運動が起きている。塩の買い占めが起きるなど社会問題になっている。

 ただし、この問題で気をつけなくてはならないのは、有害物質と言われるトリチウムの推定排出量は現状でも世界各地で福島以上であり、そのなかには中国や韓国の原子力発電所での排出も含まれているという事実が報じられていることである。また大気中に拡散されたものが雨などの気象現象によって海洋に溶け込むことがあるとも言う。

 安全性を追及するならば、世界中の原子力発電事業に対して行わなければならないようだ。原子力はできれば避けたい選択だが、化石燃料のもたらす害悪の方が大きいとされている以上、捨てることはできない。今のところは主力になり得ない再生可能エネルギーの開発を期待するしかないのだろうか。

 韓国のような科学誤認はどこでも起こりうる。また、結果として福島の汚染水は処理水だと証明されたとしても、世界の原発の問題は解決できない。事故を起こさなくても原発は環境を変え続けている、しかし現状ではそれに頼らざるを得ないという事実を知らなくてはならないのだろう。

 

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください