酪農業界が危機的状況にあるらしい。牛乳の消費量が減り、生産量と見合わないために大量の生乳が廃棄されている。乳牛も処分されつつあるという。食料自給率の低い日本としては大きな矛盾である。

コロナで需要が落ちたことや、それ以前の供給不足から乳牛の数を増加していたことなど複数の要因が重なって酪農業は今大きな危機を迎えている。円安による輸入飼料やエネルギーにかかる費用の高騰も影響しているようだ。乳牛は機械ではないので生産調整をすることは容易ではない。搾乳しなければ病気になる個体も多いという。先行投資の大きな酪農家にとって、収入の道が立たれることは廃業につながる。結果的に食料自給率は低下することになってしまう。
脱脂粉乳や、加工製品に回すといった手は誰しも思いつくが、それも手詰まりになっているらしい。消費されない在庫が余っているというのだ。思うに、乳製品の値段を一時的に下げ、より多くの人に消費してもらう方がいい。下げすぎると採算が合わなくなるので、この辺の調整は専門家が行うべきだ。酪農家を守ることは日本の食料自給事情を保つために欠かせない。国家的な政策が必要だ。
乳製品は様々な用途で使われているが、輸入品もかなりある。国産品の保全のために、短期的に関税率を上げるなどして調整する方法もとるべきではないだろうか。これらの方法は常に見直し、実態に合わせて運用していかねばなるまい。これから様々な方面でこうした問題が出てくるはずだ。農政は日本の重要課題であることを痛感する。
