フィリピンで収監中の囚人が、日本の強盗事件の指示役であったというニュースが連日報道されている。このニュースの不思議はいくつかある。まずは囚人がどうして外部と連絡可能であったのかということだ。テレグラムというアプリが使用されたことは分かっているがなぜそれが使用可能だったのかということになる。
この点については現地の担当者が犯罪者側に買収され、収賄の上で便宜を図っていたことが分かってきた。現地の司法システムの問題点をついたということになる。これは現地の法に従って処罰していただくしか方法はない。しかし、もっと不思議なのは海外の囚人の指示でなぜ現行犯のグループが活動したかということだ。
犯罪を犯すにはかなりのリスクを伴う。というよりほとんどの確率で失敗に終わるはずである。にもかかわらず、どうして実行犯たちは動いたのだろう。これが一番の問題だ。実行犯は犯行で強奪した金品の分配をフィリピンの指示役に任せたようで、その出来具合によって報酬が決まっていたらしい。あたかもリモートワークのような仕組みであったことが分かる。動けない指示役の差配をかたくなに守り、自らの危険の報酬を人任せにするという実行犯たちの自主性のなさに逆に恐ろしさを感じてしまう。
どのように実行犯たちの精神を操ったのだろうか。それが今後私が最も関心のあることだ。人間の行動の一側面を浮き彫りにしたものとして注目している。
